このページにいらっしゃった方は、もしかしたら、キャンパス内に掲示された北アメリカ研究コースのガイダンス用ポスターをご覧になってくださったかもしません。
ポスターは二種類あって、一つはニューヨーク市の高層建築、クライスラービルのイメージと、西部のグランド・キャニオンのイメージが並置されているものです。
もう一つは21世紀のアメリカ社会にみられる様々な問題を象徴する三つのイメージ―アメフト選手のコリン・キャパニック、フロリダ州の高校生たち、そしてテイラー・スウィフトやアシュレー・ジャッドら女性たち―が登場するものです。
一つ目のポスターのテーマは人工と自然です(ポスターに使用したイメージをここにものせておきます)。ご存知の通り、アメリカには高度に発展した近代型の都市が十九世紀末から二十世紀初頭にかけて、各地に出現しました。とくに、シカゴやニューヨークには高層建築や地下鉄、橋といった当時としては最先端の機械文明が見られようになりました。現代の都市やその文化の原型がアメリカにおいて作り上げられたのです。
一方で、アメリカには、現在に至るまで、雄大な自然風景が広がっています。気候や植生に関しても、多様性が見られます。砂漠がある一方で、亜熱帯気候、そして冬になると大雪がふるような地域もあります。また19世紀後半以降、国立公園の整備がすすみ、自然保護の考え方も徐々に浸透していきました。
このように、人工的なものと自然という相反するものが共存しているのがアメリカの風景の特色です。
(文責:江崎聡子)
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